「怪しい医学」とか「民間療法」について考えていきます。
知り合いが行ってみた怪しすぎる医院
私の知り合いが体の不調を訴え,誰かから聞きつけたある医院に行きました。
そしたら,そこの医者が言うに,
「人間の体は一つのエネルギー体である。エネルギーのひずみや偏りが病気をおこす。よって病気を波動エネルギーで治療する。」とのことでした。
ん?先生は「かめはめ波」とか出せちゃう系ですかね。
こんなうさんくさい話を信じる人がいるはずありません。
(医院に行った私の知り合い)
「すごいでしょ?西洋医学では治せない病気も波動で治療できるみたい。この医院を紹介されて本当によかった。」
いましたね,結構身近に。こんなとんでも理論を信じてしまうなんて,なんということでしょうか。というわけで,「なぜ,怪しいっつうか,うそ医学や,うそ民間療法を信じてしまう人がいるのか」を考えてみます。
怪しい医療や民間療法の例
けっこう多いですよね。うさんくさい医療や民間療法って。
たとえば,歌舞伎俳優の奥さんが,怪しい民間療法を受けて,それを信じて,通常の医学の治療が遅れてしまい,がんで亡くなったのは有名な話です。
その他にも,以下のような療法をよく聞きます。
これらの療法を施すと「どんなに進行したがんでも治ります!完治した人も多数います!」
などとうたっている広告を一度は目にしたことがありませんか?
このような療法で,はたして進行がんが治癒するでしょうか。
するわけありませんね。本当にこれで効果があるならとっくにノーベル医学賞を受賞しています。
なんでこんなわかりやすい詐欺に大金をぶっこんで,自分の命をより危険にさらす人がいるのでしょう。その理由をもう少し掘り下げてみていきます。
エセ医学を信じてしまう人の特徴
「物事」や「判断」に根拠を求めない人
エセ医学にまともな科学的根拠はありません。適当なうそで丸め込もうとしているだけです。
普通の人ならすぐに気づくようなことに対しても,物事にきちんとした根拠を求めない人はだまされやすいでしょう。
権威や知名度に弱い人
エセ療法は,たいがい「〇〇医学博士」「全国〇〇団体代表理事」が推薦!なんていう権威付けがされています。
または,有名人を広告塔に使うのもよくある手段です。
たいそうな肩書や有名人というラベルがつくと,思考を停止し怪しいものを信じてしまう人がいます。
出版物やメディアの情報をうのみにしてしまう人
新聞や雑誌に活字で書かれていることは,教科書に書かれている活字と同じ感覚で読み,信じてしまう人がいます。
テレビで見た内容を疑いもなく信じてしまう人も多いでしょう。
対面しながら優しく対応されるのに弱い人
優しくされると,相手が言っている内容に関係なく「この優しい人が言うのだから信じられる!」という人がいます。相手の意図を読み取らず,表面上でも優しくされるのに弱いのです。
こういう人は余程疲れているか,寂しいか,何か心に問題を抱えているのではないでしょうか。
まわりの人の意見に簡単に左右されてしまう人
大勢が参加するセミナーで,まわりの人が「これは信じられる!」と言いだしたら,それに流されてしまう。こういう人は普段から人の意見に判断を委ねがちなのではないでしょうか。
ちなみにこうしたセミナーには,さくらがけっこういるのでご注意ください。
ピンチになると,思考が停止してしまう人
病気になったりトラブルが発生したりすると,極端にうろたえてしまい,とにかく何かにすがろうとしてしまう人がいます。
ピンチのときには誰でも多少なりとも焦っていまいますが,心を落ち着けて判断することが大切です。一人で乗り切れない場合は信頼できる周りの人に頼りましょう。
まとめ
怪しい医療や民間療法を信じてしまういろいろなタイプをみてきました。
細かくタイプを分けはしましたが,どのタイプにも共通する特徴があります。
それは「自分で考えて物事を判断しない」ということです。
最初に例に出した「波動エネルギー」
これは怪しい研究者が唱えているだけで,一般的には認められていません。
もしかするとこうした怪しい理屈を主張する人は「波動エネルギーの効果がないことも証明されていない」などという理屈をこねるかもしれません。
そんなことを言い出したら,超能力や魔法,神や天使だっていないことを証明することはできません。無茶苦茶な理屈です。
医療は命に直結することです。
きちんと効果が証明されている治療を受けなければいけません。
ぜひ怪しい療法で健康を害すことがないことを願っています。