優しく思いやりのある人と一緒に過ごすと穏やかな生活がおくれますね。
そういう人とはぜひ仲良くなりたいものです。
まわりが善意のある人ばかりだと世界は平和です。
しかし現実の世の中には悪意のある人がけっこういます。
困ったことに,悪意のある人は自分のことを悪いとはこれっぽっちも思っていません。
自分の悪意に気づいていないか,信じられない理屈で正当化しているかのどちらかです。
私たちは危険なレベルの悪意をもつ人からは身を守らねばなりません。
人間の闇の部分,悪意に満ちた人間について深く考えてみます。
悪意のある人間の正体を暴く
悪意のある人間をよくみると7つのタイプに分けることができました。
〈危険性が低い⇒高い〉順に説明していきます。
相手を試そうとしてひどいことをする人
自分がどれだけ相手に受け入れてもらえるのかを試さずにいられないタイプです。
あの手この手で意地悪やわがままをしかけてきます。
どれだけひどいことをしても相手が自分から離れていかないという確信が欲しいのです。
まるで母親に駄々をこねる赤ちゃんのようです。
誰でも多少は人を試してみたくなりますが,この思いが強すぎる人がいます。
さらに攻撃性が加わると,相手の生活に支障をきたすほどひどいことをすることがあります。
相手を試そうとする人になる原因は主に次のようだと考えられます。
・親から条件つきの愛情しかもらえなかった
・自分に自信がなく不安
ちなみに愛情的な部分を試すのではなく,組織の上位の人間が下位の人間の忠誠心を試そうとする場合もあります。
気を惹こうとしてひどいことをする人
相手にかまってもらいたくて意地悪をするタイプです。
こうした人の心の底には次のような思いがあります。
・愛情を独占したい
・相手に自分の存在を強く認められたい
普通はかまってもらいたい場合は,話しかけたり甘えたりわがままを言ったりするのですが,そうした普通の関わり方ができない人がいます。
人との関係を維持するためにゆがんだ方法しか使えないのです。
なぜゆがんだ方法しか使えないのでしょうか。
それは幼少の頃に親からゆがんだ形で愛情を受けていたためです。
こうした人の親にとっては厳しすぎるしつけをしたり,無理なことを要求したり,意地悪をしたりするのが愛情表現であったと考えられます。
「えっ?そんな愛情の示し方なんてあるの?」
あるんです。
男子が好きになった女の子にわざと意地悪をするのも,同じではありませんが似たようなものです。
ちなみに厳しすぎるしつけは,親からすると子どもの将来のためを思ってしているかもしれませんが,その思いを理解できない子どもにとっては,意地悪をされている感覚しか残りません。
大人になって,自分がされたことを他人にしているのです。
責任転嫁をする人
自分の失敗を人に押し付ける人です。
大変な失敗をしでかして迷惑がかかっても他人事です。
うそを平気でついて人のせいにしてしまいます。
これに攻撃性が加わると危険な悪意のかたまりをもつ人が誕生します。
この手の人は責任感が欠落しているうえ,異常に自己中心的です。
責任感のなさは主体性のなさに通じます。
自己中心性と主体性って,ちょっと似た表現ですが異なるものです。
自分中心の視点しかもっていないため,人の考えが理解できません。
わかりやすく言うと,超自分勝手ということです。
自分自身で明確な意思をもって行動することです。行動には自ずと責任感を伴います。
なぜ責任を転嫁する人が育ってしまうのでしょうか。
責任を転嫁する親に育てられたからです。
もっと詳しく言うと,次のような親だったと考えられます。
・非を認めず謝らない
・反省しない
・人のせいにする
その他に,親が子どもの言い訳にいつも負けてしまうと,子どもは悪いことをしても反省せず責任を転嫁することを学んでしまいます。
他人を支配しようという人
人を力や恐怖で支配しようという人です。
プライドが高く,傲慢で支配的で攻撃的です。
この手の人は,人が自分らしく素直な状態でいることを許しません。
他人を自分の手の平の上にのせ,その上で動くことしか許しません。
自分の思い通りに人が動かないと激怒します。
なぜ他人を支配しようという人が育ってしまったのでしょうか。
「わがままが何でも許される甘やかされた環境で育ったんじゃないの?」
おしい! けど不正解です。
甘やかされた環境で育った子どもはわがままにはなるのですが,他人を恐怖で支配しようとはしません。
支配的な人が育った原因は,支配的な親に育てられたからです。
具体的には次のような親だったと考えられます。
・親の考える規律を厳しく守らせる
・他人に対して批判的なことばかり述べる
・他人に対して常に攻撃的
ちなみに,これに加え家庭内で次の条件が加算されるとより支配的な度合いの強い人が育ってしまいます。
・家族の中で自分の思い通りになる存在がいる
(例:下の兄弟,意思の弱い片方の親,同居していて何でも許す祖父母)
他人を攻撃することに快感をおぼえる人
何に対しても批判的な目でみる人です。
常に人のあらさがしをしています。
攻撃できる対象を見つけたら,相手をやっつけるまで攻撃を続けます。
相手が負けを認めたり,傷ついて病気になったりすれば勝利の達成感を感じることができます。
どう考えても異常な行為なのですが,本人は正義のためだと心から信じ込んでいるため手に負えません。
どうしたらこのような危ない人が育ってしまうのでしょうか。
④で書いた支配的な人の育ち方と同じような育ち方をしたと考えられます。
それに加え,胎児の頃に脳がアンドロゲンシャワーを大量に浴びることで攻撃的な脳をもっていると思われます。
他人を不幸に陥れて喜ぶ人
人をだましたり陥れたりして,相手が傷つく様子を見てほくそ笑むというとんでもないタイプです。
いわゆるサイコパスです。
例えばこのタイプの入門編として学校で人の靴を隠すような人がいます。
隠された人は困ってしまい,犯人探しが始まると学級のみんなも先生もみんなが困ってしまいます。
犯人はこの様子を見てわくわくしているのです。
このような人は次の3つの特徴を兼ね備えています。
・負けず嫌い
・自己肯定感が低い
嫉妬心は人一倍強く,人に負けることに憎悪の炎を燃やします。
自己肯定感は低いけれど,プライドは高く,傲慢な部分を隠し持っています。
嫉妬深いくせに自己肯定感が低く自信がないため,正々堂々と勝負したり,努力して人に勝とうとしたりはしません。
そのため汚い方法で相手を陥れるのです。
また,この手のタイプの人は理想の自分と現実の状態の乖離が大きければ大きいほど,より人の不幸を喜ぶことになります。
なぜこんなにひどい性格の持ち主が育ってしまったのでしょうか。
異常な嫉妬心の強さは,次のような育てられ方をしたのが原因と考えられます。
・兄弟に対する親の愛情のかけかたのバランスが悪い
・常に勝負をしなければいけない環境に立たされていた
・偏った愛情を独占していた
これに加え,無条件の愛情をもらえず自己肯定感が非常に低いのです。
次はいよいよキングオブ悪意のあるタイプの発表です。
他人をブタくらいにしか思わない人
他人のことをブタなど家畜同様に扱う人です。(ブタさんごめんなさい)
自分の欲望を満たすためには他人の事情なんて知ったこっちゃありません。
人が嫌がろうが,傷つこうがお構いなし。
人をだますのもへっちゃらです。
特殊詐欺犯や強盗犯など犯罪者に多いタイプです。
(犯罪者でなくとも普通に身の回りに存在しますが。)
なぜ他人に対して残虐非道な行為を平気で行えるのでしょうか。
それは,他人を家畜程度にしか思っていないからです。
あなたも豚肉や鶏肉を食べるときに,いちいちかわいそうだなんて思いませんよね。
この手の人は,人間相手にその感覚をもっているのです。
今まで見てきた他の悪意のあるタイプの人たちは,対象となる相手に興味を抱いて意地悪な行為をする人達でした。
しかし,この7番目のタイプの人は相手に対してそれほど興味を抱いていません。
人を人と思っていないのですから当然ですね。
誰が相手でも,とにかく自分の邪魔になる存在は排除しようとするし,利用できる人は利用します。
人を判断する基準は,役に立つか立たないか,敵か味方かだけです。
どうしてこのような「ヒトデナシ」が育ってしまったのでしょうか。
それは本人が人として大切に育てられていなかったためです。
幼少のころから温かい愛情は受けていません。
おそらく次のようなタイプの親に育てられたと考えられます。
・成功したときにだけほめ,失敗すると冷たい態度で接する
・子どもに関心はないのに世間体のみを異常に気にする
・人を見下してばかりいる
・人を役に立つかどうかで判断する
・弱い人や失敗した人には生きる価値がないと思っている
・放置されていた
・暴力を受けていた
恐ろしいですね。
こんなひどい親のもとに生まれてしまったらどうなってしまうんだろうと想像するだけで寒気がします。
なぜ悪意のある人が存在するのか
どうして悪意のある人が育ってしまうのか,主な原因は次の3つではないでしょうか。
・育った環境で生き抜くために身についた
・生まれつきの攻撃的な気質が影響した
最も大きい原因は親の育て方に違いありません。
「子は親の鏡」という言葉は実によく真実を表しています。
「それじゃあ,犯罪者の親に罪があるっていうことなのか?」
犯罪者の親に法的な罪はありません。
誰にだって欠点はありますし,完璧な子育てなんて誰にもできません。
しかし,異常な程の悪意をもった子どもを育ててしまうのは,子育てにおいて大きな過ちを犯してしまった可能性が高いのではないでしょうか。
悪意のある人は普通の人のふりをしている
悪意のある人の顔には悪意があります!とは書いてありません。
普通の人と同じふりをして同じような態度で何食わぬ顔をしてふるまっています。
なんなら善人の仮面をかぶり,周囲には立派な人やいい人として認知されている人もたくさんいます。
悪意のある人を見抜くのは非常に難しいです。
おそらく初対面では見抜けません。
見抜くためのポイントはいくつかあるのですが公式はありません。
1つだけそのポイントを紹介するなら,最初からすごく感じの良い人はちょっと注意した方がよいです。もちろん本当によい人もいますが,相手の心をコントロールしようとしていい人ぶる人かもしれません。
とにかく何か違和感を感じたら,その人の表情・言動・行動などをよく観察してください。
そして,悪意のある人だとわかったならば距離をとるようにしましょう。
まとめ
私の今までの人間観察データの総力を結集してこの記事を書きました。
内容は私の感覚や価値観に基づくので,正しいという保証はありません。
世の中には本当にいろいろな人がいて,信じられないような悪意をもつ人が数えきれないほど存在します。
そうした人たちにはもちろん近づかないほうがよいです。
しかし,そうした「危険な人はどんな人なのか」「どういうことが原因で悪意をもつようになってしまったのか」を知っておくのは自分を守るうえで役に立ちます。
やみくもに恐れるのではなく,よく理解することで正しく恐れ,少しでも効果的な対応方法を見出していくべきです。
できれば悪意のある人を育てないよう,子ども達が無償の愛情をたっぷりと受けることができ,社会全体で子どもを大切に育てていける環境が整うことを願っています。