私は6歳の幼稚園児の娘の父親です。
週末には娘と一緒に公園に遊びに行きます。
近所の公園に行くことが多いのですが,離れた場所の公園まで車で行くこともあります。
公園では子どもたちが実に楽しそうに遊んでいます。
まだまだやんちゃ盛りで,未熟な子どもたち。
自分勝手なことをして迷惑をかけたり,危険なことをしたりすることがあります。
それはごく自然なことです。
ここで一つ質問です。
私は注意します。
他人の子どもを注意するべきか?
他人の子を注意するべき理由
理由は至極単純です。
・自分がすっきりするから
「いけない」ことを目撃したのに,そのまま放っておくと自分の心がざわつきませんか?
私は気になってしまいます。
これは今,きちんと「いけないこと」だと教えなければならないことだ!
これは今,止めないとケガにつながる!
こう思ったら他人の子でも注意したほうがその子のためになります。
もちろん,その子自身の親が注意するにこしたことはありません。
しかし,お子さんが多い方などは特にですが,子どもから片時も目を離さないというのは難しいことです。見過ごしてしまうことがあります。
また,残念なことに自分の子が「いけないこと」をしても放置する親もいます。
このようなときは,自分の子でなくとも,大人として注意をしてあげるのが望ましいことではないでしょうか。
もちろん私の子が悪いことをした場合は逆に注意をしてもらえると助かります。
注意しづらい理由
とは言え,他人の子どもを注意するのはハードルが高いですよね。
なぜ人の子どもを注意するのが難しいのか,いくつか理由を考えてみました。
・まわりの親に見られると恥ずかしいから
・相手の親に恥をかかせてしまうかもしれないから
・変な人と思われるかもしれないから
・注意することがいいことなのかどうか自信がないから
どうでしょうか。
私はどれも気になってしまいます。
他人の子どもを注意する前に,上記に挙げたことを考えてしまうため躊躇します。
躊躇しますが・・・自分の心の中に設定したラインを超えるようなレベルの行為を目撃した場合は,注意します。
注意をするからには,周りにどう思われようとも,トラブルになろうとも構わないという覚悟が必要です。
どんなときに注意するべきか
注意をするかどうか,迷うときがあります。
子どもには子ども同士の世界があり,いざこざやけんかをしながら人間関係を学んでいきます。
自分たちで解決できることなら,基本的には大人は口を挟まない方が,自分で考えてトラブルを解決していける子が育ちます。
それなら子ども同士が遊んでいるときは放置しておく方がよいのでしょうか。
そんなに簡単ではありません。
子ども同士の世界は,未熟な世界であり,弱肉強食がまかり通る世界です。
単に放置すると間違った価値観を学習してしまいます。
わかりやすく説明するために極端な例を出してみましょう。
その子は,意地悪三昧,暴力三昧と,やりたい放題です。
しかし,身体が大きくて強いため,まわりの子はだれも止められません。
このままこの状態を放置しておくと,この子どもたちは次のような誤った価値観を学習してしまいます。
・強いものには大人しく従う方がよい。
・強いものに同調し,より弱いものをいじめると自分の身は守られる。
どうでしょうか。
大人が口をはさまず,こどもたちの自主解決に任せた結果,最低な子どもたちが育ってしまいます。
「子どもの自主性を育てるために,大人は極力口をはさまない」
このように書いてある育児書があります。
この考え方は正しい場合もあるし,正しくない場合もあるんです。
口をはさむかどうかは,それぞれのケースの内容をよく見たうえで判断しなければなりません。
子育てに絶対のルールはなかなかありません。
育児書に書いてあることや,誰かに教わった内容を鵜呑みにせず,参考程度にとらえましょう。
実際には千差万別ある子どもの個々の行為に応じて,ていねいに判断しなければなりません。
この逆に,たいしたことのない「いけないこと」へも事細かに口をはさむ人がいます。
これでは自分で物事を判断できない子が育ってしまいます。
また口をはさみすぎると,そのうち子どもは親の言うことを聞かなくなります。
参考までに私が公園で他人の子どもを注意した例を挙げてみます。
複合型の大型すべり台の上で,二人の男児がつかみ合いのケンカを始めました。
男児たちの親はそれを見ていましたが,双方ともに注意をしません。
<私が注意すると>
私はすべり台の上に登っていき,ケンカを止め,どちらの子にも多少強めに注意をしました。上から落ちてしまえば死んでしまうこともあるからです。
その後,片方の親は子どもを諭していましたが,もう片方の親は笑っていました。
初対面同士ですが,うちの娘も含め数人の子どもが一緒に遊び始めました。
その後,ある男の子が私の娘だけをいじめはじめました。
「こいつを仲間外れにしよう」と言い出し,砂をかけたりしだしました。
(娘が3歳の頃です。)
いじめっ子の父親は目の前で見ていたのですが何も言いません。
<私が注意すると>
私は相手の親の目の前でその子をきちんと叱りました。
相手の親にも一言述べたかったのですが,男の子に,自分の親が悪く言われるところは見せたくないので言いませんでした。
このパパさんは,金髪でかなり大柄のコワモテ。
トラブルになるのを覚悟で注意をしましたが,パパさんは特に反応なし。
一体自分の子がした行為をどうとらえているのでしょうか。不思議でした。
どうでしょう。
このような状況を目撃した場合,あなただったらどうしますか?
いつも注意をする必要はない
子どもの安全に関わるような場合には誰もが注意をするべきです。
しかし,それ以外の場合はどうでしょうか。
これまでの主張をくつがえすようですが,無理に他人の子を注意する必要はないと思います。
例えば,注意をしたら明らかに相手の親とトラブルになりそうな場合,残念ですがそんなときは遊び場所を移動するなど回避した方がよいかもしれません。
楽しく子どもと遊ぶために公園に来たのに,トラブルに巻き込まれたのではたまったものではありません。貴重な時間を無駄にしてしまいます。
ちょっとかっこ悪いかもしれませんが,相手や状況を見て,何か問題が発生しそうなら無理をする必要はないと思います。
まとめ
私がこのテーマについて記事にしようと思ったのは,公園で娘と一緒に遊んでいるときの経験からです。
ほとんどの親は,他人の子がどんなに悪いことをしても声をかけようとしません。
(少なくとも私が見てきた限りでは)
どうせ一緒の場所で遊んでいるのですから,我が子だけでなく他人の子どもも少しは一緒に見守ってみてはどうでしょうか。
そして,子どもたちがかなり「いけないこと」「あぶないこと」をした場合は,誰の子であろうと遠慮なく注意をしてもよいのではないでしょうか。(もちろん優しくです。)
自然にさらっと声をかければ,意外と誰も変だとは思いませんよ。
「注意することを目的とする」のではなく,「子どものために必要だから注意する」のであれば,まわりの親からも,子どもたちからも理解を得られると思います。
子育ては大変ですよね。大変ですが,何よりも大切なことです。
親同士はもちろんのこと,地域や社会で子どもたちを育てていけるとよいですね。