世界最大の墓「大仙古墳」が教えてくれる「人間の愚かさ」

世界最大の墓 大仙古墳とは

大仙古墳はクフ王のピラミッドや秦の始皇帝陵を上回る大きさで,世界三大墳墓の一つに数えられています。

大仙古墳

その大きさは,前方部および後円部合わせて全長486メートル。
周囲の堀も含め,古墳全体の陵域は約47平方メートル。
これは野球場が12個も入る大きさです。
とてつもない大きさの墓です。

古墳自体も含め,そこから出土された多くのものは歴史上の貴重な資料です。

2019年には大山古墳を含む大阪府南部の百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産への登録が決定しました。

この巨大な墓は王の権威を周囲に示すために建造されました。

小学生のころ,初めてこの古墳について学習した際は「大きなお墓があったんだな。」という程度で,特にたいした感想は抱きませんでした。

しかし,今,大人になってからこの墓について改めて考えてみました。
正直,この墓はとんでもない事情や経緯を抱えて作られているのではないでしょうか。

大仙古墳が建造された背景

この墓を作るためには,当時の技術では,1日最大で2000人が働いて完成までに15年8カ月もかかると試算されています。
多くの人間が墓の建造のために駆り出されました。
家族と長い間離れて毎日毎日過酷な肉体労働を強いられ,中には大けがを負ったり,事故で亡くなったりした者も数多くいたでしょう。

自分が墓づくりに駆り出されたと考えると震えが生じます。

この墓は王の権威を示すため「王の,周囲への見栄と恐怖心から産み出されたもの」です。

集団のトップとしての地位を維持するのは大変です。
いつ下の者や外部の者から寝首を掻かれるやもしれません。
弱いところを見せれば,下の者は好き勝手な言い分を言い出したり,反抗したりしてきます。
トップになった者は,トップにしかわからない悩みや不安を常に抱えているのです。
同時に,トップとして権力を握ると,人々を個ではなく,集団として扱うようになります。
下手をすると,権力に溺れて人々を軽んじ,自らの欲望を果たすために人々を利用するようになります。

大仙古墳は,そうしたトップがおのれの権力に溺れたあげく多くの人々を不幸にした歴史の象徴ではないでしょうか。

人間の限りない「権力欲」と「見栄」そして「不安」

人の「権力欲」や「見栄」や「不安」には限りがありません。
たった一人のこうした感情が,数千,数万,いわんや国をまたいで数千万人を不幸にさせることも可能です。過去にはそうした悲惨な出来事もありました。
いきすぎた欲望や不安の先には破滅が待ち受けています。

まとめ

悲惨な出来事を繰り返さないためにも,個人が自らの考えと判断力をしっかりと持ち,間違ったことには間違っていると表明できるようになることが必要です。
ただし,人は自分の立っている場所で見えているものを基にして物事を判断します。
立ち位置は人それぞれです。
そのことを理解せずに意見を述べるなら,ただの自分勝手な文句ったれになる可能性があります。
知識や経験を増やし,なるべく多くの景色を見ながら意見を言えるようになりたいものですね。

今回は,大仙古墳をネタに,人間の限りない見栄や恐怖が生み出す悲劇についてみてきました。

歴史の学習をするとき,出来事や文化からこうした人間の心理も読み取ると,一味も二味も楽しく勉強することができるかもしれませんね。

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