意見をはっきり言えるようになる訓練法

人に対してはっきりものを言うのって難しいですよね。
簡単にできる人,はっきりものを言いすぎてしまう人もいるようですが,苦手な人の方が多いのではないでしょうか。

意見が言えない

ものをはっきり言えない人でも特に困っていない人は,そっとこのページを閉じてください。

ちなみに私は人に対して物事をはっきり言うことがものすごく苦手でした。
現在は誰に対してもはっきりと言いたいことが言えるようになりました。
年齢を重ねて自然に言えるようになったのではありません。
試行錯誤しながら,はっきりとものが言えるようになるための訓練をした結果,言えるようになったのです。

はっきりものが言えるようになりたいという人に向けて,いくつかの方法と,主張することの意義について紹介します。

はっきりと言いたいことが言えるようになる方法

訓練しやすい方法から順に紹介します。

自分の考え方を身につける

当たり前ですね。自分の考えがなければ主張もできません。
考えは感情から湧き上がることも多くあります。
普段から自分の感情に蓋をせずに,素直に感じ,そして感じたことをもとに自分の考えを持つように習慣づけましょう。

失敗することを受け入れる

本当は「自分に自信を持つ」と書きたいのですが,それができれば苦労しませんよね。「自分に自信を持て!」ってよく言われるのですが,「はい。自信をもちました。」とはなりません。
自信をもつのは難しくても,失敗なら普段から少なからず誰もがしますよね。
失敗したとき,くよくよせずに,次にどうするのかを常に考えることを癖にしましょう。
これも,意外と難しいです。
私は小さいことでも失敗するとくよくよして,なかなか前を向けませんでした。
そこで,失敗した瞬間から改善策を考えなければならないと自分の中でルールを決めました。あいかわらずくよくよしていましたが,同時に改善策も考えるようになりました。次第に,くよくよする割合が減り,前向きな気持ちの割合が増えていきました。

人に嫌われても反応しない訓練をする

はっきりと主張できない人の多くは,相手にどう思われるのかが強く気になってしまいます。
人の目を全く気にしない仙人みたいな(いや仙人も気にすると思いますよ。)人は見たことがありません。
人の目を気にすることは決して悪いことではありません。
しかし,度を超すと,精神に害として働きます。
「人の目を気にするな」というフレーズをよく耳にしますが,これも簡単にはできません。簡単にできていれば悩みません。
そこで,人に嫌われたり,嫌な表情をされたりしたとき,「気にしていない・気づいていない」ふりをしてください。本当はすごく気になっていても。
不思議なことに,演技でも続けていると本当にあまり気にならなくなります。
笑うと副交感神経が活発になってリラックスすることはよく知られています。無理やり笑った場合でも,ストレスホルモンが減少し,リラックスできることがわかっています。
このように形から入っても,本当になることもあるんです。
この訓練の成果が実を結べば,はっきりと自分の主張ができるようになるまでもうあと少しです!

自分の主張を心の中でつぶやく

自分の心の中で相手に向かって言いたいことを言ってみましょう。
「むかつく!」とか「ふざけんな!」といった言葉ではありません。
あくまで,会話をしていると想定してつぶやいてみてください。
心の中で相手の発言につっこみを入れてみてください。
心の中でつぶやくのと,本当に声に出して主張するのとでは雲泥の差があります。それでも良い訓練になります。

はっきりものを言う人を模倣する

はっきりものを言う人が周りに必ずいるはずです。
その中で,最も自分が共感できて,上手に主張している人の方法を模倣してみましょう。また,その人がはっきりとものを言ったときの周りの受け止め方や反応もよく観察しましょう。
正しい主張なら,受け入れる人が多いはずです。
多少間違った意見を言ったとしても,話し合いを通しながらたいがいはよい結果になるはずです。
人の模倣をしたとしても,自分の主張をはっきりと一つでもすることができたら,自分で自分を褒めましょう。立派な成功体験を得ることができたのです。
成功体験を積み重ねていけば,そのうち模倣ではなく,自分の形ができます。

リーダーや運営側の立場になる

人を管理したりマネージメントしたりする立場になるのです。
人をまとめる立場になれば,きちんと主張しなければならない場面が100%,何度も訪れます。
「立場が人を作る」という名言があります。
人が成長するのに最も効果的なのは,さまざまな立場を経験することです。
特に,人の上に立たされる場所は,下の人のことを思いやらねばならず,自分の殻に閉じこもってはいられません。
親になるのも同じ原理ですね。

「必要は発明の母」です。
主張しなければならない環境に自分を置くのです。
趣味のサークルやクラブの代表になるのもよいでしょう。
地域の催し物の役員になるのもよいでしょう。
仕事で出世すれば,もれなく部下がついてきます。
「リーダーになんてなりたくない!」という声が聞こえてきます。
自分の主張ができるようになるための方法は他にもあるでしょう。
しかし,この方法は実効性もあり理に適った方法です。
効果てきめんですよ。

はっきりと主張することの意義

はっきりとものを言えるようになるとどういうメリットがあるのでしょうか。
3点紹介します。

自分らしさが発揮できる。

当然のことですね。自分の言いたいことがいえるようになれば,自分らしくいられます。自分の感情や考えを隠しているのでは自分らしさを出すことはできません。いつまでも借りてきた猫のような状態です。

自分の人生の舵を切ることができる。

自分の人生,自分の力で切り開いていきたいですよね。
自分の主張がしっかりできなければ,誰かの主張に流されることになります。
本当にしたいことを選べません。
自分の主張ができることは,充実した人生を送るうえでこのうえなく大切なことです。

双方の状況を改善することができる。

たとえ相手にとって耳障りのよくないことでも,指摘してあげることによって相手のためになることは多々あります。
「情けは人のためならず」とことわざにあるように,自分が指摘したことで相手が成長してくれれば,巡り巡って自分にとってもきっとプラスになることでしょう。
もしくは自分にとって迷惑な行為をする人に対し,きちんと注意することができれば単純にプラスになります。

まとめ

人に対して自分の意見を主張できない人は,多くの面で損をしています。
はっきりと主張できる人のことを人種が違うように感じていませんか?
私はずっと人種が違うと感じ,自分には無理だと思っていました。
自己啓発や心理に関する本には,主張できる人になるためには「人の目を気にするな」とか「自己肯定感を上げろ」なんていうアドバイスが書いてあります。
それができるために具体的に何をすればよいのかについては,なかなか書いてありません。

私が意見をはっきり主張できるようになるために用いた訓練法を紹介しました。他にもいろいろな方法があると思います。
大切なのは精神論ではなく訓練です。
いきなり「主張できる人」を目指すのではなく,スモールステップで少しずつ意見を言えるようになってください。

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