大人と子どもの間には明確なラインが引かれています。
「大人になれよ!」
「大人なんだから!」
たまに言ったり言われたりしませんか?
具体的に大人ってなんでしょうか。
子どもとどこが違うのでしょうか。
大人ならこうだ!という定義を10個考えてみました。
あなたも一緒に考えてみませんか?
大人かどうかを分ける10個のポイント
自分を客観視できるか
これは大人検定を合格するために欠かせないポイントです。
普通の子どもはたいがい自分を俯瞰することができません。
自分を他人目線から見るためには,他者の視点を持たなければいけません。
子どもは自己中心的に物事を考えます。
これは決して悪いことではなく,成長段階において,自我や自分の考え方をしっかりと伸ばすために大切なことです。
大人になると,次第に他者のことを思いやり,他者の視点を理解するようになります。
それができて初めて,自分を客観視することができるのです。
広い視野をもっているか
幼児は半径50センチくらいの視点を中心に生きています。
小学生になると,およそ教室くらいの範囲まで視野を広げます。
成長を重ねるごとに,地域,社会全体,世界と視野を広げていきます。
視野が広がるにつれ,考え方や意見も変わります。
幼児のときは自分の目線からだけのわがまま。
小学生になればクラスのみんなが納得するような意見。
社会を知れば,社会全体を見据えた意見を言うようになりますし,世界を照準に定めた人からすれば,世界全体の利益にかなう意見を言うでしょう。
逆に,人がどのような視点から意見を言っているかを見極めれば,その人のもつ視野の広さを測ることが可能です。
そうです。
バレてしまいます。
精神年齢が。
感情をコントロールできるか
感情を完全にコントロールすることは誰にもできません。
しかし,子どもと比べると格段に感情のコントロールが上手になります。
喜怒哀楽のミニマム,マックス状態をよく理解しているからです。
お酒もそうですよね。
飲み初めたまなしは限界がわからず失敗を犯します。
(酒に慣れても失敗してしまう人もいますが・・・)
自分の限界を知ると,酒に飲まれず上手にお酒を飲めるようになります。
子どものころに,喜怒哀楽の上限を経験せず育ってしまう人がまれにいます。
こうした人は,感情のコントロールが上手にできません。
子どものうちに失敗をしたり,わがままを言ってかんしゃくをおこしたり,泣きじゃくったり,顔がくしゃくしゃになるほど笑ったりすることは非常に大切なことです。
意味を理解してルールを守っているか
大人は社会のルールを守ります。
それは,単に決められたルールがあるから守るというわけではありません。
そのルールがなぜ作られたのか,ルールを守らなければどのような不都合が生じるのか,意味を理解したうえで守るのです。
意味も分からず,決められているから,法律だから,守ろうとする人は大人未満です。
先生に怒られるから学級のルールをわけもわからず守っている子どもと同じです。
50/50の関係を作れるか
この点はあまり意識したことがないのではないでしょうか。
人間関係にはいろいろな形があります。
いろいろありますが,健全な付き合い方はお互いに対等な形です。
対等とは,何についてのことを言うのでしょうか。
それは例えば,話す量だったり,話を振る回数だったり,助ける助けられる頻度だったり,連絡をする頻度だったりします。
*お金の問題は言うまでもなく,対等でなければなりません。
一つ一つの項目が平等である必要はありません。
もろもろ合算した結果なるべく対等になる形が大人の付き合い方と言えます。
(職場における上司と部下のような関係はここには含みません。)
子ども世界の人間関係はどこかしらいびつな形をしています。
足が速い人が権力を握っていたり,力の強い者がいばっていたりします。人気者はやたらと発言力が強く,目立たない者の意見は軽んじられることがあります。
似たようなことはもちろん大人の世界でも見られることです。
しかし,人権を侵害するようなことがあれば,大人はそれをおかしいと感じることができます。
子どもはおかしい状況のおかしな点に気づかずに,その状況を受け入れてしまうことがあります。経験が少ないため,ある意味仕方のないことです。
相手のスペックに関わらず,お互いの個性や考え方を尊重し合い,対等な関係を築くのが大人と言えるでしょう。
自分の考えを表現することができるか
大人は,自分の考えを人に伝わるように表現する必要があります。
社会を構成する一員として,社会におけるさまざまな問題に対し自分の考えをもち,表明することが求められます。
その代表的なものが選挙における投票という行為でしょう。
理想と現実を区別することができるか
現実社会はなかなか理想通りにはいきません。
大人ならば皆がそれを知っています。
なぜなら,たいがいの人は理想通りに物事を進めようとしたけれど,手痛い失敗に終わった経験をもっているからです。
享保の改革も,中国の文化大革命も,その他歴史上にあった多くの出来事が理想通りに物事が運ばないことを教えてくれます。
現実を無視して強引に理想を追い求めると,多くの犠牲を生むだけに終わります。
他人の心を変えられないことを知っているか
とかく若いうちは,他人を変えようと必死になるときがあります。
相手に悪いところがあれば,必死になって直そうとしたり,議論の目的はお互いをわかり合うためではなく,相手の考え方を変えるためだったりします。
恋愛でも相手の気持ちを独占しようとするあまり,自分に都合の悪い感情を相手が持てば,それを強引に封じ込めようとしたりする人もいます。
これらの行為は結局のところ無駄な努力に終わります。
他人の心は変えられないからです。
人が変わるときは,本人が変わろうと思ったときだけです。
他人ができるのは,多少のきっかけを与えられることくらいです。
自分の役割に責任がもてるか
これはわかりやすいですね。
そのまんまの意味です。
社会の一員として,仕事や家庭,地域の中で担った役割を責任もって果たすのが大人の役割です。
判断力があるか
最後は大人としての総合力を表すものを選びました。
人生の中で最も重要なものは「判断力」に他なりません。
生まれてから,死ぬまでの間に人は一体いくつの判断をくだしているのでしょう。数えきれません。
「人それぞれの考えがあり全て正解」,「選んだ選択肢が正解」と言われることがあります。
これは間違ってはいませんが,正しいわけでもありません。
「判断」には賢明なものもあれば,愚かなものもあります。
多くの経験と1~9までに書いてきた大人力が,賢明な判断を生み出す原動力となります。
子どものうちに多くの失敗をし,その失敗をよく見つめてきた人が,大人になって正しい判断力を身につけることができるのです。
まとめ
私が考える大人の基準となるポイントについて紹介しました。
あなたはどう考えますか?
あなたが考える大人の基準と私の考える基準はいくつかぶっているでしょうか。
それにしても人はいつ大人になるのでしょうか。
昨日までは子どもだったのに,明日からは大人ね!はい大人免許証。
なんていうことはありませんよね。
私も年齢的にはいい大人の部類に入るのですが,なかなか上に書いたような10個のポイントを華麗にクリアーすることができません。
子どもじみた自分と大人ぶった自分とが行ったり来たりする毎日です。(これだと,どちらも子どもか・・)
10年後は,20年後はどんな自分になっているのでしょうか。
このブログのコンセプトでもある,「考える」を大切にこれからも少しずつ成長していきたいと思います。