【必見】議論で勝つためのテクニック≪原則編≫

プライベートでも仕事でも,誰かと議論をすることはあります。
議論が好きかどうかはさておき,どうせ議論をするなら勝ちたいものです。
そこで,議論を有利に進めるため,事前に知っておくべきことについて紹介します。

議論の前に 絶対に理解しておくべき6点

議論 原則編

相手は理屈の通る相手なのかを知る

議論は,お互いに自分の意見を主張し合う行為です。
主張をする際には根拠を示しながら,論理的に話さねばなりません。
理屈が通じない相手では,議論が成り立ちません。
あなたが主張した意見に対し「うるせー!」と返してくる相手,もしくはあなたの主張を全く理解せずにとんちんかんな返答をしてくるような相手とは議論ができません。
また,サイコパス,暴力的な人,悪意に満ち溢れている人,このような人達ともまともな議論はできません。
真面目に議論をしようとすればするほど自分が傷つくことになります。
このような人々に対しては,議論以外の方法で自分の主張が通るように工夫をしましょう。

あなたは相手にどう思われているのかを知る

相手はあなたのことを信用していますか?
相手はあなたに好感を抱いていますか?
相手にどう思われているのかという点は,議論を有利に進められるかどうかに大きな影響を与えます。
もし,相手があなたのことを肯定的にとらえているなら,あなたの意見はきちんと聞いてもらえるでしょうし,主張も通りやすくなります。
否定的に思われているなら,なかなか耳を傾けてもらえないかもしれません。
あなたも嫌いな相手から意見を言われても素直に納得できないのではないでしょうか。
もし相手があなたに否定的な感情を抱いているなら,議論をする中で誠実な姿勢を見せ,相手の気持ちをほぐすという方法があります。
もしその方法が通じなそうなら,円満な解決はあきらめ説得力のある主張で相手の反論を封じ込めるしかありません。

理屈だけでは相手の心は動かせないことを知る

コンピューターを動かすには基本的には100%正しい理屈(コンピューター言語)が必要となります。
しかし,人間が相手では,いくら正しい理屈を唱えても相手を説得できないことがあります。
馬や鹿などの動物にいくら高尚な理論を唱えても相手にされませんよね。
人間も動物の仲間です。
理屈でもって相手の脳の前頭葉を説得できたとしても,中心部の原始脳がつかさどる感情面も同時に納得させなければ,議論に勝っても相手を動かすことはできません。

単純に勝てば良いわけではないことを知る

議論をするからにはもちろん勝ちを目指します。
仕事では,議論に勝つ力があれば大いに活躍できるでしょう。
しかし,議論に勝つことで必ずあなたの置かれている状況は好転するでしょうか。

議論に勝つことがマイナスに働くこともあります。

たとえば,相手の気持ちを考えず,ずけずけと自分の主張を押し通し,相手の主張はビシバシと論破すればどうなるでしょう。

きっと相手の恨みを買うことになりますよね。

紀元前のギリシャの大哲学者ソクラテスは,周りの人々に議論を次々とふっかけ,ことごとく相手を論破していきました。
その結果,人々の恨みをかい,最終的には死刑になってしまいました。

議論は勝つのが目的なのに,一体どうすればよいのでしょうか。

私が思うに,次のようにするのがよいのではないでしょうか。

・相手の恨みを買わないよう上手に勝つ。
・大事な本筋以外は妥協点を探ったり,相手の主張も取り入れたりする。

ただし,議論をする相手や場合によっては,気を遣わずに完膚なきまでに相手の主張を封じ込め,完全な勝利を治めなければならない場合もあるかと思われます。

議論では「受け」側が有利であることを知る

議論は自分の主張が正しいことを相手に認めさせることが目的です。
一見すると,巧みな弁舌でまくしたてることが大切であると思われがちです。
しかし,実際は相手の話をよく聞き,論理的に分析して弱点や論理のほころびを見つけ,上手に反論する方が有利です。
正しいことを証明するよりも,間違っていることを証明する方が簡単だからです。

主張の仕方を知る

当然のことですが,議論をするためには効果的な主張の仕方を知らなければなりません。
議論の最終目的は自分の主張を相手に認めさせることです。
ゴールをきちんと見据えると正しい主張の仕方が見えてきます。

わかりやすく簡潔に伝える

どんなにすばらしい説を唱えようとも,理解されなければ意味がありません。
難しい話こそ,シンプルにわかりやすく説明しましょう。
結論を先に述べ,その後に根拠や具体例を話すとわかりやすいでしょう。

主張の根拠を示す。

主張には誰もが納得できる合理的な根拠を示さなければなりません。
あいまいな根拠をもとに相手を丸め込めたとしても,後で相手が冷静になったときに,合意をひっくり返されることになりかねません。

論理的に筋道立てて話す。

論理的に話すためには意見・感情・事実をきちんと分けながら話す必要があります。
また,提案をするにしろ反論をするにしろ,主張をする際は根拠をセットにして話しましょう。
このとき,主張と根拠が結びつかない論理の飛躍があると相手を説得することはできません。

「おれは数学が不得意だから論理的な考え方がわからないよ」と言う人がいます。
数学の問題を解くためには,確かに論理的な思考が求められます。
しかし,議論に必要なのは難解な数学の公式でも,数学的なセンスでもありません。
主張と根拠をていねいに結びつけるという基本的なことができれば,あとは議論の練習を重ねることで論理的な思考を養うことができます。

間違った主張の仕方を理解しておく

論理的に主張することができるようになった後は,間違った主張の仕方(詭弁)についても知ることが大切です。
なぜなら間違った主張にだまされないようにするため,いわば防御力を上げるためです。

基本的な詭弁の方法は十数パターンあるのですが,一つ例を紹介しましょう。

「自分がされて嫌なことは,人にもするな」
【詭弁】「なら自分がされて嫌でないことは,人にしても良いのですね」

一見すると,正しそうに聞こえるのですが,間違っています。
「自分がされて嫌なこと」は「人にもするな」と言っているだけであり,
「自分がされて嫌でないこと」については,何も言及していません。
「自分がされて嫌でないこと」の中にも「人にしてはいけないこと」があるかもしれません。(現実的にはありますね。)
このように,落ち着いて考えれば間違いに気づけるのですが,詭弁について知っていなければ思わず納得してしまいそうになります。

まとめ

議論をするために,事前に知るべきことについて解説してきました。
改めて議論をする前に知るべきことのポイントを確認しておきます。

1.議論をする相手は選ぶこと。
2.相手にどう思われているかによって,議論の難易度が変わる。
3.理屈だけでは相手を動かせない。
4.勝てばいいというものではない。
5.議論では受け側が有利である。
6.正しい主張の仕方で議論する。

次回は議論に勝つための具体的なテクニックについて解説します。

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