特殊詐欺撲滅に向けた具体的な方法を提案します。

詐欺の手口がどんどんと巧妙化しています。
なんとか特殊詐欺の被害を減らすことはできないものでしょうか。
特殊詐欺を予防する方法を具体的に提案します。

特殊詐欺の実態

特殊詐欺の被害額がどれくらいなのかを知っているでしょうか?
令和元年で言えば,300億円を超しています。
その前年は380億以上。

ちなみに詐欺の件数は令和元年が16836件
前年は17844件

ちょっとした市場となっていますよね。
詐欺師にとってのお得意様は高齢者です。

特殊詐欺による年間の被害額に近い市場を挙げてみます。

ライトノベルの売り上げ約230億
ランドセルの売り上げ230億
トマトジュースの売り上げ280億

結構メジャーなものの売上額に匹敵しています。
こんなにも詐欺が横行しているんですね。
しかも,その巧妙な手口に思わず舌を巻いてしまいます。
3つ程実際にあった事例を挙げてみます。

驚くべき巧妙な特殊詐欺の事例

【事例1】還付金詐欺  ターゲット70代男性

①犯人からの電話「市役所の福祉課の○○です。」
「還付金の案内の通知を送付しましたが回答がないので電話しました。」
「取引のある金融機関を教えてください。本来は金融機関での手続きが必要ですが,
今なら市内のATMで手続き出来ます。」

②ターゲットである高齢者にATMへ行かせた。
犯人は高齢者に指示を出してATMを操作させ,言葉巧みに高齢者の口座から現金を振り込ませた。

【事例2】銀行員を装った詐欺  ターゲット70代女性

①犯人からの電話「犯人を捕まえたら,あなた名義の通帳が見つかった。個人情報が漏れています。キャッシュカードを止めたほうが良い。これから銀行員を向かわせるので,キャッシュカードその者に渡してください」

②その後銀行員に扮した犯人が女性の自宅を訪れ,キャッシュカードを騙し取り,パスワードも聞き出し,現金を引き出した。

【事例3】警察を装う詐欺  ターゲット80代女性

①まず,通常のおれおれ詐欺を仕掛ける。
→ここでだますのに成功し,お金を振り込ませれば終了。失敗したので②へ

②その後、警察官を名乗る詐欺師が女性に対し電話で次のように話をした。
「犯人を捕まえるために捜査に協力してほしい。そのために犯人にお金を渡してほしい。
もちろんお金は犯人逮捕後に戻ってきます。」

③男の言葉を信じた女性は,翌日訪れた男に現金300万円を手渡してしまった。

 

これらの詐欺には,あらかじめ「脚本」が用意されています。
脚本は相手の反応を複数パターン予想し,その反応に即して話を進めていきます。

脚本監督は詐欺組織の中の幹部が作成します。
実際に電話をする役者(組織の末端)は,組織の上の者が誰なのかについて詳しくは知りません。
よってたとえ末端の者が逮捕されても組織全体を捜査するのは難しいのです。

それにしてもこの巧妙さ。たいしたものです。
高齢者でなくとも「警察」「市役所」「税務署」など,公的機関を名乗られると,つい信じてしまいますよね。

特殊詐欺を減らすための具体的な方法

特殊詐欺予防法

特殊詐欺の多くが,電話で高齢者宅にアプローチします。
そこで,電話機に特殊詐欺を防ぐためのシステムを組み込んでみてはどうでしょうか。

電話機に以下の言葉の音声に反応して警告音を発する機能を取り付ける

「振り込み」「振り込んで」「警察」「税務署」「金融機関」「キャッシュカード」「暗証番号」「還付金」「口座番号」「パスワード」などなど。

さらに,これら詐欺に使われる言葉が
1回会話に出てくると「赤ランプが点滅」。
2回出てくると「ランプ+警告音」。
3回出てくると「ランプ+大警告音」または電話が強制的に終了される。
そして警告が出たいずれかの段階で警察に回線がつながり,警察も同時に通話を聞くことができる。
(これは通信会社とも連携が必要となります。)

まとめ

高齢者をターゲットにした特殊詐欺についてみてきました。
現状,この手の詐欺を防ぐために,高齢者に向けて多くの方法を使って警告が出されています。
ただし,その警告の効果は限定的です。
人によって差はありますが,高齢になってくると誰しもが判断力が衰えてきます。
特殊詐欺の危険性を伝えるだけでは予防の方法としては弱いのです。
そこで特殊詐欺が出来なくなる仕組みを作って対抗していければ被害額を減らせるはずです。

特殊詐欺はこれからも手を変え品を変え,存続していくでしょう。
その悪知恵に対し,正しい知恵を用い封じ込めていきましょう。

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