集団いじめが発生する原因はここにある!

集団によるいじめ発生の一番の原因は同調圧力によるものです。
同調圧力が集団のいじめに発展する仕組みを明らかにしていきます。

同調圧力が生み出す集団いじめの実態

いじめの発生

いじめ発生の原点

同調圧力が強く働く集団の中では,外れた行動をする人はすぐに目をつけられてしまいます。
そこからはおきまりのパターンです。

⇒①「周りと違う行動がいじられる。」
⇒②「悪質なからかい」
⇒③「いじめ発生」

いじめに発展するかどうかは①の「いじり」の段階で判別できるんです。
きちんと「見る目」を持っている人なら「いじめの芽」の発生を見逃しません。

いじりがいじめに発生するかどうかの判別方法

いじりがいじめに発展するかどうかは,いじりを行った人の性格や考え方からすぐに判別できます。

A <いじめに発展しない>
いじりをした人が「多様な価値観や人との違いを好意的にとらえている人」の場合。

B <いじめに発展する>
いじりをした人が「みんな同じ価値観で行動すべきであるという考えを持っている人」の場合。

Bの場合でも必ずいじりが集団のいじめに発展するというわけではありません。まだ必要な材料が不足しています。

どのような要素がそろえばいじめが発生するのかを示してみます。

いじめの発生に必要な要素
・同調圧力を強要するいじり
・同調圧力に同調する集団
・きついいじりや同調圧力を止めようとする人がいない

この3条件がそろったときにいじめの芽が生まれるのです。

それでは危険ないじりをしてしまう人は一体どういう人なのでしょうか

危険ないじりをする人は同調圧力が強い人

それは「同調圧力」が強い人です。
具体的には勝利至上主義の部活動の中で間違った指導を受けて育った残念な体育会系人間や理不尽な程の協調性を強いられた音楽部系人間です。

誤解のないように言っておきますが,正しい指導の下に育った体育会系や音楽部系の人は人をいじめる行為を許しません。
たとえ間違った指導の下に育っていても,人をいじめる行為を許さない人たちはたくさんいます。

しかし,残念なことに,一定数の残念な人たちは誤った指導にどっぷりつかり,理不尽な価値観を人に押し付けようとします。

間違った指導により生まれる誤った価値観3点

人と違う考え方や行動は許さないという価値観

試合やコンクール,またそれに向けた練習のときには一矢乱れずに足並みをそろえねばならぬ場面があるでしょう。
けどそれはあくまでその場面でだけ通用する理屈です。
こうした人たちは部活動を離れた日常においても協調性を重んじすぎるあまり,個を軽んじ個性を持つ人を嫌うことがあります。

どんなことでもみんなで協力してやろうとする価値観

職場などにもいませんか?
一人でもできる仕事を無理やりみんなでやろうとする人。
効率もへったくれもありません。
もちろん協力が必要な場合もありますが,この手の人は不必要に他人の仕事に付き合わせようとします。

正論よりも「強いもの」や「上下関係」が場を支配する価値観

勝利至上主義の基,怒鳴られながら根性論を叩き込まれたため,まともな理屈なんぞ屁の河童です。
正しい理屈よりも上下関係や根性論が優先されます。

また,能力が高い者や結果を出した者が権力を持ち,その逆の立場の者は軽んじられます。
単に「年齢が上だから」「能力が高いから」というのは人を馬鹿にしたり軽んじたりしていい理由には豆粒ほどにもなりません。

以上,間違った同調圧力によりいじめを生み出しやすい人の特徴についてみてきました。

こうした人たちがいじめを生み出すのに一役買っているのは間違いありません。

まとめ

何事も程度が大切です。
「同調圧力」をことさら強調して悪者扱いしてきましたが,これもある程度は必要なものです。
そしてどんな集団にも自然に存在するものです。
「あまりにも身勝手行動をする人」「まわりの者に危害を加えようとする人」が集団内にいた場合はたしなめなければなりません。

また緊急事態の場合には,集団が一致団結しなければ乗り越えられない場合もあります。

しかし日本の部活動やスポーツ指導者は,程度を逸脱し極端な同調圧力に基づく集団ルールを教える人が後を絶ちません。
長いこと,このような状況が変わらないのは,間違った教えを受けて育った子どもたちが大人になって自身も同じように間違った教えを実行するためです。
このループはどこかで断ち切らねばなりません。

部活動やスポーツ指導の在り方にメスを入れていくことが社会の中にはびこる「いじめ」や「パワハラがまかり通るブラックな集団」を減らしていく有効な手段でしょう。

ちょっとへんてこな人がいたとしても温かく包み込むことで皆が仲良く暮らし,平和でいじめの少ない社会が実現されることを願っています。

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